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<不思議で懐かしい時の止まった町、その名は夢問町>

 20年前のある日突然、夢問町は、謎の現象「ゾン」により町全体が覆われてしまいました。無謀にもゾンの向こうへ行った人もいましたが、帰ってくる人は誰もおらず、今ではそんなことをする人もいなくなりました。この町の人々は何を想い、20年の日々を過ごしてきたのでしょう?生まれた時から町の外を知らない若者は、ゾンに何を見るのでしょうか?町の外はまだそこに在るのでしょうか?

<古澤健(脚本・プロデュース)×鈴木卓爾(監督)>

 「誰も見たことのない映画を創る」---数々のTV・映画の話題作を手掛けてきた古澤健(『今日、恋をはじめます』『クローバー』)と、映画の地平を次々と塗り替え続ける鬼才・鈴木卓爾(『ゲゲゲの女房』『ジョギング渡り鳥』第8回TAMA映画賞特別賞)が異色のタッグを組み、とびきり奇妙で魅力溢れる青春SF群像劇がここに誕生した。古澤は、本作で初のプロデュースも務める。

<存在感(リアリティ)ある登場人物たち>

 未知の世界に憧れ戸惑う登場人物を生き生きと演じるのは、映画美学校アクターズ・コース2期高等科で共に演技の研さんを積んだ俳優たち。人生の深遠を平明な言葉で紡ぐ古澤(脚本)、俳優の個性に寄り添う演出を得意とする鈴木(監督)、そして彼ら俳優の協同作業(エチュードやリハーサル)により、オリジナリティに満ちた設定、キャラクター、ストーリーが生み出されていった。

<総製作期間4年超>

才能ある若いスタッフ・キャストが総力を結集し、それぞれの役割を超えてともに映画の世界観を具現化した。埼玉に架空の「夢問町」の一角を立ち上げた深谷ロケ、町を囲む現象「ゾン」を組み上げた合成作業、いずれにおいても俳優たち自身が重要な作家を担ったことは、通常の映画製作と比べて画期的なことである。総製作期間は実に4年を超える。映画『ゾンからのメッセージ』は内容面だけでなく、製作面においても「誰も見たことのない映画」を目指した。

<美しい風景と鮮烈な音楽> 

寓話的でありながら、ドキュメンタリーやメタフィクションの要素も垣間みえる多層構造も、本作の大きな魅力の一つである。この壮大なレイヤーを、ロケ地・深谷の美しい風景と、仙台在住の至高のバンド『yumbo』の澁谷浩次が手掛ける鮮烈な音楽が、針と糸のように繋いでいく。こうして自由闊達で不可思議で、でもどこか懐かしい世界が生まれた。映画の終わりに登場人物たちは何を見つけるのか。あなた自身の目で確かめてほしい。

あの日から20年 、

夢問町はゾンに囲まれています。

 20年前から謎の現象「ゾン」に囲まれた夢問町。町の人々が集まる「BAR 湯」を舞台に、店のママ常本道子、店員の狩野晶、セミナー主催者の二宮賢治、「ゾン以後世代」の若者たち・羽佐間一歩と安藤麗実ら、住人たちの人間模様が繰り広げられている。ある日、町のはずれに住む永礼貫太郎のもとへ、ゾンから謎のVHSテープが飛来し、住人たちに変化が起き始める……。それは果たしてゾンからのメッセージなのか?

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